民事執行法の改正(養育費関連)
「離婚するときに養育費について決めたのに、支払われない。
どうしたよいのか。」と相談いただくことがあります。
これまで、弁護士であっても、人の勤務先まで特定することは難しいので、
勤務先が分からなかった場合は給与差押もできず、
差押しても実効性に欠けたこともありました。
今般、民事執行法が改正され、
養育費の回収可能性が高まるのではないかと期待されています。
債務者以外の第三者からの情報取得手続きが設けられ、
要件を満たす必要があるものの、同手続きを取ることにより、
市町村等から給与債権(勤務先)に関する情報を
取得できるようになりました。
また、金融機関から、預貯金債権等に関する情報を
取得できるようになりました。
要件を満たす必要はあるものの、
これまで取得できなかった情報を取得できるようになった点に
メリットがあるのではないでしょうか。
上記のように、養育費が支払われない場合には、強制執行等を行い、
改正によって新設された手続きを利用することを検討せざるを得ません。
ただ、やはり、養育費について、
任意に支払われるのが一番良いのは当然ですよね。
新型コロナのため自粛。
近隣で咲いていた桜を撮影。
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