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高次脳機能障害に関する研修(その1)

今日は、日弁連交通事故相談センターが開催する

「高次脳機能障害」に関する研修に参加するため、京都に来ています。

全国各地から弁護士が集まってきていました。

 

研修の第一部は、医師及び臨床心理士の先生らによる

「高次脳機能障害についての考え方とその評価法」でした。

 

第一部について、少しまとめてみようと思います。

 

高次脳機能障害とは、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、

この中にはいわゆる巣症状としての失語・失行・失認のほか

記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが含まれます。

そして、これらの障害が存在することで、

日常生活にをきたしている状態を言います。

高次脳機能障害の原因としては、

交通事故などによる外傷、脳血管障害、腫瘍性病変の術後後遺症、

炎症性疾患、代謝性疾患が挙げられるそうです。

また、高次脳機能障害の主要な症状として、

記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害が挙げられます。

高次脳機能障害であるのか否かについて、

神経心理テストを行ったりしますが、

このテストだけでは十分とはいえません。

特に、外傷性脳損傷患者に対する高次脳機能障害を評価する際は、

受傷後の意識喪失の有無、意識喪失の時間、

外傷後健忘の程度が後遺症と相関すると考えられているので、

確認しておく必要があります。

 

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京都タワーです