サジェスト機能に関する差止命令
サジェスト機能とは、インターネット検索で単語を入力すると、
自動的に別の語句を予測し、並べて表示するグーグルの機能です。
この機能をめぐって、
自分の氏名を入力すると、
無関係の犯罪行為を連想させる単語が表示されるとして、
表示差止などを求めた訴訟に対する判決が東京地裁でなされました
(平成25年4月15日)。
この判決において、裁判長は、
「表示によって男性の名誉棄損やプライバシー侵害に当たる違法な
投稿記事を容易に閲覧しやすい状況を作りだしている」と指摘した上で、
将来さらに権利侵害が拡大する恐れがあり、差止が必要であるとして、
表示を禁止しました。
男性は表示削除を求める仮処分を申立て、
東京地裁が昨年3月、申請を認める決定を下しました。
しかし、グーグル側が「米国本社に日本の規制は及ばない」として
削除に応じませんでした。
そこで、本判決において、
「仮処分の後は違法性を認識できたのに放置した」として、
慰謝料30万円の支払いも命じました。
三重県桑名市で撮影
- 次の記事へ:水俣病に関する最高裁判決
- 前の記事へ:刑事公判