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非嫡出子の相続分に関する最高裁の動き

結婚していない男女の間に生まれた「非嫡出子」の相続分を

「嫡出子」の2分の1と定めた民法の規定(900条4項但書)が、

法の下の平等を保障する憲法に反するか否かが争われた2件の家事審判で、

2月27日、最高裁判所は、審理を大法廷に回付したとのことです。

 

同規定をめぐっては、1995年に最高裁判所が合憲との判断を行っています。

ただ、その際にも

15人の裁判官のうち5人の裁判官が反対意見を述べていました。

また、同最高裁決定の後の高等裁判所において、違憲と判断していました。

 

最高裁は、新たな憲法判断や判例変更の必要がある場合などに、

審理を大法廷に回付します。

この点や、上記のような経緯からすると、

相続差別を合憲と判断した1995年の最高裁決定が

見直される可能性があります。

 

今後、どのような決定がなされるのか注視していきたいと思います。

 

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写真は、三重県鳥羽市にある「昇竜の松」です。

松に触れると、運気がアップするそうです。