総量規制に関連して
特に最近債務整理の相談を受けていて、
「総量規制」について考えさせられることがあります。
多重債務が問題となったりしたときに導入されたものとして、
「総量規制」があります。
総量規制とは、年収の3分の1以上の借入ができないようとの規制です。
ただ、総量規制と言っても、対象外となっている借入があります。
すなわち、年収の3分の1の借入を計算する際に
計算に含まれない借入があります。
例えば、車のローンや住宅ローンがあります。
また、銀行からの借入も含まれません。
そのため、結局銀行から多額の借入をしてしまい、
多重債務に陥っている方々も多いようです。
実際、私も近年の債務整理の相談では、
複数の銀行からの借入を負っている方が多いです。
以前は、消費者金融や信販会社からの借入額が多い人が多かったのですが、
近年は、債権者として銀行の名前を聞く機会が増えました。
そこで、銀行の個人向けカードローンに対し
自主規制の要請を日弁連が行ったりするなど、
銀行のカードローンの過剰貸し付けが問題となってきました。
そこで2017年、
銀行のカードローンについて、自主規制が始まったそうです。
この自主規制により、
どれだけ多重債務に苦しむ人が減少するのでしょうか…
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